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2025.01.16 エナメリング基礎科授業の様子

ガラスに絵を描く技法「エナメル絵付け」

年が明け、基礎科の学生たちが励んでいるのは「エナメル絵付け」という技法です。ガラスにひたすら何か塗っています。

エナメル絵付けとは

「エナメル絵付け」(またはエナメリング)とは、ガラス表面にエナメル顔料で絵付し、焼成して定着させる技法です。
絵画のように精緻な表現が可能なのが特徴です。

まずは、当研究所のエナメル絵付け講師、安部川 亜紀先生による代表的な作品をご覧ください。

ご馳走の木 Φ82×H200(mm)|安部川 亜紀

出番 Φ86×H171(mm)|安部川 亜紀

蜻蛉 Φ76×H192(mm)|安部川 亜紀

このように、エナメル絵付けは、ガラス器の表面という奥行きのない場所に三次元空間を生み出し、ストーリーを感じさせることができる奥深い技法です。

エナメル絵付けの材料と道具

エナメル絵付けに必要なのは、エナメル顔料(原色の粉)とメディウム(顔料と混ぜこんで塗るための液体)。

ある学生の机より…青・黄・白・赤・緑・黒の顔料と、油性・水性メディウム

それに加えて、顔料とメディウムを練るヘラや、ガラスに塗るための筆、ガラスに焼き付けるための電気炉が必要です。

エナメル絵付けの手順

1.顔料(粉)とメディウム(液体)を混ぜて練る。
混色して求める色を作ります。

混色の見本

2.ガラスに塗る

3.乾かす

4.電気炉で焼き付ける

1~4を繰り返して色を重ねることもできますし、絵付けする前や後にガラスを削って凹凸や奥行き感を出すこともできます。決まった手順を超えて自由な発想で多彩な作品ができます。

東京ガラス基礎科では約3週間のエナメル絵付け授業を実施

エナメル絵付けは、東京ガラス工芸研究所の基礎科で学ぶ技法のうちの一つです。

始めは筆の持ち方や混色の仕方などの基礎から始まり、徐々に実際の絵付けに入ります。いくつかのテーマに沿った課題をこなしたり、自由制作をしたりします。

焼きあがった作品たち

夜間の2年生は色ガラスの上にエナメリング

全日1年生 ガラスの奥に花が小さく映るのを狙っています

細かい作業です

アイディア帳

細筆で慎重に蕾を描きます

 

焼成する前は少しひっかくだけで簡単に顔料が落ちます。

夜間1年生 牛乳を入れたくなるいちごのグラス(乾燥中なので伏せてあります。)

絵付けしたものを再加熱して吹きガラスしました(パラダイスペイント)。少しにじんだように絵柄が広がります

これから焼成する作品たち…(電気炉の中)

エナメル授業中の皆さんには、「吹く」「削る」「描く」を使いこなし、思いついたアイディアを形にできることを楽しんでほしいと思います。

授業の最終日には講評会が待っています。各課題の作品を発表して先生の評価を受けたり、互いの作品を見て感想を言い合ったりします。素敵な作品が出てきますので、またこのブログにてご紹介します。


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