プロの養成に特化した
実践的な課題を通して、
高レベルな技術の習得を目指します。
プロのガラス工芸家、ガラス職人を目指す人のためのコースです。
40年前、多岐にわたるガラスの技法を全て学べる唯一の教育機関として開校した
東京ガラス工芸研究所。
今もなお新しい技術を取り入れながら、進化を続けております。
10種類の技法教育から個性を伸ばす
造形教育まで
当研究所では学生の頭からガラスに対する先入観、固定観念を除き、土や木や石、金属などと同じように1つの素材として位置づけ、自由な発想のもとでの創作へと導きます。ガラスの本質、ガラスはどんな歴史をたどってきたか、ガラスはどんな特性を持っているかを教えるとともに、ガラス工芸、ガラス造形の現状の確認、展開の方向を見据えながら、必要なガラスの知識と基礎技術を総合的に学んでいきます。
年間1,100時間を超える濃密な授業
当研究所では、徒弟制度的な教育は捨てて、合理的かつ積極的な教育方法で、短期集中的に一定水準の技術と創作方法がマスターできるように教育します。
そのため週5日間、1日6時間(昼休み除く)、年間1,100時間を超える授業を行っています。
教科専任講師と常勤スタッフによる
徹底指導
国内外のガラス工芸界、ガラス工業界、ガラス造形美術界の第一線で活躍している先生方を講師にむかえております。
実技指導に当たっては、各ガラス工芸技法の技術指導から造形全般にいたるまで当研究所の卒業生を中心に専門の講師が担当します。
また授業時間外も指導できるよう数名のスタッフが常勤しております。
40年を超える実績を活かして就職、
独立をサポート
当研究所は、1981年の設立以来延べ1,000人余りの卒業生を送り出し、ガラス美術界・工芸界の第一線で活躍する人材を数多く輩出しており、卒業生主宰の工房は国内外に100カ所を超えます。
その卒業生との強力なネットワークを活かして、学生の就職支援体制を整えております。
カリキュラムにおいては、卒業生による就職支援セミナーや卒業生の工房・企業への訪問などを行い、将来の仕事について理解を深めていきます。
卒業後も進路相談や就職先の紹介を随時行い、ガラス工房の新規立ち上げや設備拡充を希望する人には、これまで蓄積してきたノウハウをもとに技術支援も行っています。
国内でただひとつ
働きながら学べる「夜間コース」
日中は社会人として働き、一日の仕事を終えてから、学校へ向かい生徒としてガラス工芸を学びます。経済的負担を少なくするために、働きながら学べる道を選ぶことができます。
働きながらも、ゆくゆくは作家として活動をしたい方、じっくりと時間をかけて自分のペースで学びやすい環境です。
自分の環境に合わせて学べるコースを選択
1年毎に進路を選択
全日制の1年分を2年かけてじっくり学ぶ
基礎科を卒業した学生や、美大等でガラス工芸を学んだ方々などより専門的な技術を学び、
学外への作品展示や発表などを通して職業人として必要な知識や経験を積みます。
ガラス職人(ガラスメーカー、ガラス工房)、
その他企業に就職(教育機関、ミュージアム等)
基礎科
基礎を学び発想力を養う
設備や工具が整った学習環境のもと、1年間で10種類のガラス技法の実技を中心に、ガラスの化学、歴史なども学んでいきます。実技科目では課題作品を制作後、講師による講評会を行いそれぞれの技法におけるガラスの可能性を追求していきます。モノを作るという喜びを通して、ガラス作家に最低限必要な基礎技能、基礎知識を習得することを目指します。
基礎科での学ぶことのメリット
実技 | 10の技法 |
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講義実習 | ガラス概論、ガラス工芸史、 ガラス工業論 |
制作 | 自由制作 |
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MERIT 01
基礎的な技術を身につけられる
1年間で10種類のガラス技法の実技をすべて学ぶことができます。
吹きガラスは週1回授業があり、一から技術を身につけます。 -
MERIT 02
ガラスの全体像を知ることができる
実技を中心に、ガラスの化学や歴史なども学び、ガラスのプロに最低限必要な基礎技能、基礎知識を習得することができます。
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MERIT 03
制作物を学外に発表できる
定期的な作品販売イベントの他に、卒業・修了制作展にも参加します。
自身の作品展示を通じて社会とのかかわり方を学びます。
基礎科で学ぶ技法
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パート・ド・ヴェール
講師:由水 直樹、大西 千穂鋳型の中にガラスを充填して熔融成形する技法。原型の制作・型取り・ガラス粉の作り方充填・焼成・型はずしおよび研磨を学びます。
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サンドブラスト
講師:岡村 徹圧搾空気の圧力で金剛砂を吹きつけてガラスの表面を削る技法です。模様を彫ったり、立体的に削り込むことも学びます。
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カット・花切子
講師:大本 研一郎各種・各様のダイヤモンドグラインダーでガラス表面をカットして多様な装飾文様を刻む技法です。
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板ガラス造形
講師:安田 尚平各種の板ガラスを素材に切削・接着・熔着・研磨の技法を複合的に使い造形作品やクラフト作品を制作します。
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エナメリング
講師:安部川 亜紀ガラスの表面に多彩なエナメル顔料。ラスター彩などで絵付し、焼成する技法です。
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吹きガラス
講師:森下 暁、菅原 裕之、ラファエル ザラズア熔けたガラスを拭き棹に捲き取って息を吹き込み成形する技法。宙吹き・型吹きその他の成形、加飾方法による作品制作を学びます。
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酸素バーナー
講師:柳 建太郎ガラス棒やガラス管を溶かし成形加飾する技法です。酸素バーナーを使用して耐熱ガラスの扱いを学びます。
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とんぼ玉
講師:川口 剛、内藤 和歌子ガラス棒やガラス管を溶かし成形加飾する技法です。エアバーナーでとんぼ玉などの制作を学びます。
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グラヴィール
講師:後閑 博明ガラス表面に銅盤グラインダーで浮彫り文様を彫り出す技法です。リューターを使ったハンドグラヴィールも併用。
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ステンドグラス
講師:高井 啓司カットしたガラスパーツを、ハンダ付けにより、パネルや立体物へ組み上げていきます。
基礎科の講義科目
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LECTURE 01
ガラス概論
ガラスの種類、製造方法、ガラス工芸の技法などから、ガラスの基礎を学びます。
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LECTURE 02
ガラス工芸史
ガラスのルーツに触れながら、古代~現代までのガラス工芸の歴史を学びます。
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LECTURE 03
ガラス工業論
ガラスの様々な現象へ化学的にアプローチし、調合方法、溶融方法などを学びます。
基礎科カリキュラム
スクロールしてご覧ください
- 前期
- 後期
夜間制は全日制より年間の授業時間が少ないため、2年かけてカリキュラムを修了します。
※カリキュラムは変更になる可能性があります。
夜間制は全日制より年間の授業時間が少ないため、2年かけてカリキュラムを修了します。
※吹きガラスは毎週2日間
(夏期・冬期休暇除く)
※カリキュラムは変更になる可能性があります。
応用科
基礎科での学びを発展させ
技術向上と想像力を養います
基礎科で学んだことを活かして更に発展させ技術を磨きながら創造力を養っていきます。造形作品の制作を通じて「自らがガラスを通して何をどう表現するのか」ということを模索し追究していきます。
そして卒業制作展ではこれまでの集大成の作品として、各々が得意とする技法を用い数ヶ月かけて作りこんでいきます。
*ガラス制作経験者は応用科からの入学も可能です。
応用科での学ぶことのメリット
実技 | 吹きガラス(ホットキャスティング・型吹き・ イタリアンテクニックなど) |
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講義実習 | 吹き設備(構造・築炉)講義・熔解実習・小型電気炉の製作 |
制作 | 自由制作・卒業制作 |
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MERIT 01
更なる技術向上
自由制作の時間が増え、専門の技法を突き詰めて技術を向上できます。
吹きガラスの授業も週2回と基礎科の2倍に。 -
MERIT 02
自分のスタイル、作風が見えてくる
基礎科で身につけた基礎技法をもとに、たくさん作って、自分のスタイルを確立することができます。
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MERIT 03
自らテーマを設定し、作品制作をします
卒業制作では在学生との意見交換や講師のアドバイスを聞きながら一年という時間をかけて一つの作品を作り上げる経験ができます。
応用科カリキュラム
スクロールしてご覧ください
- 前期
- 後期
夜間制は全日制より年間の授業時間が少ないため、2年かけてカリキュラムを修了します。
※吹きガラスは毎週2日間
(夏期・冬期休暇除く)
※カリキュラムは変更になる可能性があります。
夜間制は全日制より年間の授業時間が少ないため、2年かけてカリキュラムを修了します。
※吹きガラスは毎週2日間
(夏期・冬期休暇除く)
※カリキュラムは変更になる可能性があります。
研究科
自分だけのスタイルを確立させていきます
より深くガラスとのかかわり方を追求していくための授業を行います。
各人がさまざまなガラスの技法に特化、専門化していく中で、自分とガラスの関係性を見つめ直し、作家としてのスタンスを提案していく時期にあたります。他の教育機関で学んだ方でも、本科に編入できます。
研究科での学ぶことのメリット
実技 | 学びたい授業に参加可能 |
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講義実習 | 学びたい授業に参加可能 |
制作 | 空いてる時間で自由に制作 |
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MERIT 01
自分の専門に特化できる
十分な作業時間の中で、自分の専門分野により深く打ち込むことができます。
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MERIT 02
作家としてのスタンスを模索できる
基礎科・応用科で身につけたガラスの知識や技術をもとに、自分とガラスの関係性を模索することができます。
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MERIT 03
作家として確立するためのサポート体制が充実
自分の学びたい内容に合わせて自由に授業を受けたり制作に取り組むことができます。設備を自由に使用できる他、独立するための様々なアドバイスを受けることができます。
特別講義(全学科共通)
国内外で活躍する現役作家を招待して、デモンストレーション、レクチャー、実習による講義を行い、見聞を広めていきます。より幅広い知識と専門的な技術の習得を目的とします。
また年に数回、ガラス作家の工房見学なども行います。
タキザワ カズキ/デモンストレーション/スライドレクチャー
イベント(全学科共通)
全学年対象のイベントです。
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学生作品展
全学年の合同作品展です。学生主体で販売運営も行うため、ガラス作品の取り扱い方、販売することを経験する貴重な機会となります。
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すみだガラス市
毎年 春と秋の年2回(4月、10月)墨田区によって開催される催し物です。学生作品展との違いは、学生のみならず講座生、スタッフ、講師、卒業生の作品とともに展示販売をします。
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川崎大師風鈴市
毎年7月に開催、川崎大師の境内に特設会場が設けられ、日本全国から集まった風鈴と共に、思い思いの趣向を凝らした創作風鈴として販売をします。