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2024.10.23 パート・ド・ヴェール基礎科

パートドヴェール令和6年度全日制コースの作品

2024年10月18日金曜日

7月から始まったパート・ド・ヴェールの授業が終了しました。(パート・ド・ヴェール・・・石膏型にガラスの粉や粒を詰め、電気炉で焼成する技法)

最終日は今まで作ってきたパート・ド・ヴェール作品を校内に展示し、講評会を行いました。
学生がそれぞれ選んだ場所で自分の作品に関する発表をし、他の学生からの質問や感想、そして先生からの講評を受けました。

令和6年度全日制コースの作品

全日制の学生たちの作品を一部ご紹介します!

茶筒。「お茶が好き。どんな時も、お茶で一服すれば安らげる。」という学生による作品。海のようなグラデーションが美しいです。上下がぴったりはまるように調整するのがいかに難しいか、パート・ド・ヴェールをやったことがある人ならわかると思います!ちなみに内蓋もちゃんとあります。

茶筒と同じ作者による宇宙飛行士の置物。

体全体は曇った感じにし、顔だけを磨いて光沢感を出すことにより、顔を覗くとその中に宇宙が広がっているかのような効果を出しました。

作品の見え方は、展示場所による影響を大きく受けます。展示方法も講評会の評価基準の一つです。
図書室の棚ではなく、明るい机の上に置いてみると?

ホンワカしたイメージになりますね。暗闇の中の方が、宇宙飛行士の強い意志を感じさせます。良い展示方法でした!

お次は、展示場所を学校の倉庫内に選んだ学生。

キャプションに導かれて倉庫の奥の方へ

倉庫の階段を利用し、7段のひな壇をイメージした展示にしました。

一点一点に深い思いが込められています。本人が強く必要として作ったことを感じさせる作品でした。

ロッカー内に展示した学生もいました。覗き込むという行為も、作品の良い味付けになります。

中には…

はにわ !

同学生による、プリン。

「treat myself」の文字。
ちなみにプリンは小物入れです♪

題名「スチームパンクープ」
吹き場(吹きガラスをする場所)で展示しました。教室よりも工場的雰囲気があり、題名の通りスチームパンクの世界観を彷彿させます。

「アマゾンの氷」をイメージしたという一輪挿し[Ice and Amazon]。
凍らないはずのものを氷の造形に落とし込む面白い試み。

作者の学生は講評の際、「パート・ド・ヴェールという技法は3か月前は知らなかったが、計画を立ててやっていくことが大事だと学んだ」と語りました。

パート・ド・ヴェールは、データに従うことが大切な技法です。例えば、良い硬さの石膏を得るには石膏と水を何:何で何分間混ぜるのか、この濃さの色を出すには色ガラスを何%入れれば良いのか、といったことに対する答えは実験によって出せます。出た答えに従って、間違いのないよう実行することで思い通りの結果が得られるでしょう。

とにかく練習して体で覚えることが大事な技法も多い中、パート・ド・ヴェールはデータに真摯に向き合える人や、計画性を持って物事に取り組める人に向いているかもしれません!

窓辺の優しい光の中にまとめて展示。

こちらはほかの学生にも人気だった妖精のオーナメント。

優しさを感じます。触角は酸素バーナーという別の技法で制作。

7月から、夏休みを挟んで10月までという長い期間の中で、オープン型・割り型・二つ型・プレス型などいろいろな型の取り方を学びました。

複雑なオブジェや器などの作り方も学び、思いついたものを形にする能力が格段に上がりました。

素晴らしい作品がたくさん出てきましたがすべて紹介できず残念です。

もしかすると一部は12月の学生展で展示販売するかもしれません。ぜひ写真でなく実物をご覧いただきたいです!

由水先生大西先生 今年度もご指導いただきありがとうございました!
学生のみなさんもお疲れさまでした!

次の授業は板ガラス造形。引き続き頑張っていきましょう!

 

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